背筋とひと括りでいっても多くの種類があります。
それぞれの実際の働き方や使い方について十分に知られていないことも多いですので、今回は背筋について細かく見ていきたいと思います。
背筋には大きく分けて、脊柱起立筋と多裂筋があります。
まずは脊柱起立筋ですが、これも次の3つの筋肉から構成されます。
・最長筋(頭、頸、胸)
・腸肋筋(頸、胸、腰)
・棘筋(胸、腰)
Thanks to @visiblebody
脊柱起立筋の収縮で起こる運動は脊柱の伸展とされていますが、特に中間位から伸展位へ動かすときに働いてきます。
すなわち、身体の伸びというよりは反らす動きで特に働く筋肉になります。
続いて、多裂筋についてです。
多裂筋は椎骨の横から2つから4つの椎骨を飛び越えて上位の棘突起に付着します。
特に腰椎で発達しているのが特徴です。
Thanks to @visiblebody
多裂筋は表層と深層に分かれています。
浅層(Long fiber)は複数の椎骨をまたぎ、脊椎の運動に関わります。
深層(Short fiber)は腰椎の椎体間の安定に関わり、上肢の挙上時などには持続的に働くことが知られています。
多裂筋は両側の収縮で脊柱の伸展、片側の収縮で同側側屈と反対側回旋、すなわちカップリングモーションを促します。
また、多裂筋の収縮でも主な作用は脊柱の伸展ですが、働きやすい範囲が脊柱起立筋と異なります。
脊柱起立筋に比べて比較的短い多裂筋は脊柱屈曲位から中間位の間での伸展運動で最もよく働きます。
つまり、多裂筋は背中が丸くなった状態から上に伸びる動きでもある、軸の伸長を行うときに最も働きます。
また、屈曲位から伸びるような動きの繰り返しで効果的に鍛えることができます。
背筋も的確に動かして、美しい姿勢を目指していきましょう!